別記事「寝つきと睡眠の質を上げる!快眠に必要な栄養素とは?」で紹介していますが、寝つきや睡眠の質、寝起きを改善するには次の栄養が必要になります。
- トリプトファン
- GABA
- マグネシウム
- グリシン
いずれも睡眠効果については科学的な根拠がある栄養素ばかりです。
それぞれがどのような睡眠効果があるのかは「こちら」で確認してください。
今回はこれらの栄養を含んでいる食べ物についてまとめました。
一気にとりいれるのは難しいと思いますので、少しずつ試してみてください。
コンテンツ
睡眠の質を上げる食べ物
トリプトファンを含む食べ物
トリプトファンは、睡眠ホルモン「メラトニン」の原料となる「セロトニン」の生成に必要な栄養素なので、睡眠の質を上げたいなら必須です。
トリプトファンはビタミンB6と一緒に摂ると効率的にセロトニンを合成してくれます。
ここではトリプトファンとビタミンB6の両方を含む食べ物を紹介します。
食材 | トリプトファン/ビタミンB6 含有量(100gあたり |
まぐろ | 270mg/0.64mg |
豚レバー | 290mg/0.57mg |
鶏レバー | 270mg/0.65mg |
ツナ缶 | 210mg/0.15mg |
パスタ(乾麺) | 140mg/0.11mg |
バナナ | 290mg/0.01mg |
豆乳 | 53mg/0.06mg |
普通牛乳 | 45mg/0.03mg |
トリプトファンは大豆製品、青魚、レバーや乳製品などに多く含まれています。
<摂取目安>
- トリプトファン:体重1kgあたり2mg(体重60キロであれば120mg)
- ビタミンB6:成人男性1.4mg、成人女性1.2mg
ビタミンB6は熱に弱いので調理する場合は長時間加熱をしないレシピにしてください。
トリプトファンは日中に生成されるセロトニンの原料となるので、できるだけ朝からお昼にかけて摂るのがお勧めです。
個人的にはバナナと牛乳をミキサーにかけてバナナミルクにして毎朝飲むのが手軽なのでお気に入りです。
GABAを含む食べ物
GABAはストレスが原因の不眠にお勧めです。
寝る前ではなくお昼に摂っても睡眠の質が上がることがわかっている栄養素です。
食材 | GABA含有量(100gあたり) |
トマト缶詰(ホール) | 95mg |
ミニトマト | 35mg |
発芽玄米 | 12mg |
ナス | 32mg |
ジャガイモ | 28mg |
他にも一部の漬物やキムチなどにもGABAが含まれています。
GABAの睡眠効果を感じるには100mg~400mg程必要だと言われています。
マグネシウムを含む食べ物
現代人の大半が不足しているマグネシウムですが、不足すると睡眠の質がガクッ!と落ちることが分かっています。
マグネシウムは睡眠以外にも、人が健康でいるためには欠かせないミネラルなので意識的に摂るようにしましょう!
食材 | マグネシウム含有量(100gあたり) |
落花生 | 100mg |
ほうれん草 | 69mg |
ごぼう | 54mg |
ブロッコリー | 26mg |
アボカド | 33mg |
バナナ | 32mg |
あさり | 100mg |
イクラ | 95mg |
30歳~49歳のマグネシウムの推奨量は、男性で370mg、女性では290mgですが、平成29年度の国民栄養調査によると、男性で1日当たり131~136mg不足、女性で1日当たり77~87mg不足となっています。
食事摂取基準では、食品からのマグネシウム摂取量の上限は設定されていませんが、サプリメントなどで過剰摂取した場合には下痢などを起こす場合があるため、成人男性の摂取上限は1日350mgが設定されています。
サプリメントで摂取する場合には100mgあたりから始めて、上限を超えないように注意しましょう。
グリシンを含む食べ物
グリシンには睡眠時の深部体温をしっかりと下げて、寝つきや睡眠の質、目覚めまでサポートしてくれます。
グリシンは魚介類に多く含まれています。
食材 | グリシン含有量(100gあたり) |
豚ゼラチン | 24g |
大豆 | 3.6g |
かつお節 | 3.5g |
くるまえび | 2.6g |
湯葉 | 2.4g |
高野豆腐 | 2.3g |
いせえび | 2.2g |
うに | 2.0g |
さざえ、うなぎ、ほたて | 1.7g |
牛、豚のひき肉 | 1.5g |
あわび | 1.2g |
納豆 | 0.6g |
グリシンは就寝30分から直前までに3g程摂取することで睡眠効果が現れます。
食べ物から摂った方が良い栄養素とサプリメントを利用した方が良い栄養素
栄養素 | 食事だけで十分 |
トリプトファン | 〇 |
GABA | △ |
マグネシウム | × |
グリシン | × |
トリプトファンは、極端に食生活化が偏っていない限り食事から摂取することができます。
特にバナナはトリプトファンとマグネシウムも含んでいるのでオススメです。
私の場合は毎朝バナナと牛乳をミキサーにかけてバナナミルクを飲んでいます。
GABAについては、リラックス効果を実感できる量(100mg~400mg)を食事から取り入れようとすると、ミニトマトで少なくとも1日20玉以上。
ナスやジャガイモであれば約4個以上必要となるので、食事だけで補うのは大変です。
ストレス耐性がついてくると必要はなくなりますが、現在ストレスを抱えているのであれば食事以外からも摂った方が良いでしょう。
マグネシウムは食事からの吸収率が30~40%と低いため、不足しがちなミネラルの代表格でもあります。
マグネシウムはアルコールや汗で流れでる性質があるので、お酒を飲む方や、運動を習慣に取り入れている方はサプリメントを摂った方が良いです。
値段も手ごろなので、まずは試してみるのもありかと思います。
マグネシウムはサプリによって吸収量が全然違うので選び方に注意する必要があります。
詳しくは下記事で紹介しているのでよければご覧ください。
基準クリア!本当に睡眠の質を上げるサプリメント!選び方からお勧めまで公開!
グリシンは食事だけでは難しい栄養素です。
まず魚介類が中心になるので摂取しづらいのと、睡眠を改善するには睡眠の30分前~直前に摂取することが勧められています。
睡眠の30分前に食事をすると、それが原因で不眠になる可能性も出てきます。
グリシンは意識しない限りは睡眠の30分前に摂ることは通常ないので、あなたの不眠の原因とマッチすればそれだけ睡眠改善効果は大きいです。
最後に
今回は睡眠の質を上げる食べ物を紹介しました。
全てを一気に取り入れるのは難しいので、少しずつ意識して取り入れていただければと思います。

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