眠たい目をこすりながら「寝ないカラダがあれば良いのに…」と思ったことはありませんか?
ライバルに差をつけるために、周りが寝ている間に1人黙々と頑張っている方もいるでしょう。
まず先に断言しておきますが、質の高い睡眠なくして能力は発揮できません!
例えば、睡眠と集中力の関係を調べた研究があります。
ペンシルベニア大学とワシントン州立大学で行われた注意力や集中力を調べる実験では、14日間6時間睡眠を続けると2日間徹夜した人と同じレベルまでパフォーマンスが低下。
しかも実験が継続されていたら更にパフォーマンスが下がっていたと言われている。
また、被験者は自分のパフォーマンスが下がっていることに気づいていなかった。
これはほんの一例で、他にも睡眠が体に及ぼす影響や、集中力や注意力、記憶力などの認知機能への影響がいくつも報告されています。
この記事をご覧になられている方の中にも、先ほどの実験と同じように毎日6時間しか寝ていないという方は多いのではないでしょうか?
つまり、多くの人が徹夜状態と変わらない脳のパフォーマンスで毎日を送っている可能性が高い。しかも本人はそれに気づいていないということです。
逆に睡眠の質を上げるだけで心身ともに健康になり、不安やストレスにも強くなります。
睡眠をコントロールできれば、集中力や作業効率といった脳のパフォーマンスも確実に上がります。
そして何よりも質の良い睡眠は、日々のパフォーマンスの変化をしっかりと実感できるのでとても楽しいです。
この記事では徹底的に睡眠の質を上げる方法を紹介していきます。
いきなりすべてを実行するのは難しいボリュームになっているので、できるところから始めてみてください。
質の高い睡眠はあなたにとって人生を変えるほど大きな武器となります。
この記事があなたの睡眠改善のバイブルになれば幸いです。
コンテンツ
- 1 睡眠の質をチェック!アテネ不眠尺度
- 2 睡眠の質を上げたければ「眠気の原理」を知ろう!
- 3 睡眠の質を上げるには?
- 4 睡眠の質を上げる方法
- 4.1 快眠に必要な栄養を摂る
- 4.2 朝起きたら太陽の光を浴びる!朝の目覚めで夜の睡眠の質が決まる
- 4.3 朝起きたらコップ一杯の水を飲む
- 4.4 朝5分のシャワーが自律神経のスイッチ
- 4.5 朝食はしっかりと噛んで食べる!
- 4.6 朝のコーヒーは9時以降まで我慢する
- 4.7 コーヒーナップ!計画的な昼寝で夜の睡眠の質を上げる
- 4.8 コーヒーは14時以降飲まない
- 4.9 階段を使ってセロトニンの活性化
- 4.10 帰宅時の電車で居眠りをしない
- 4.11 帰宅時にコンビニで立ち読みしない
- 4.12 お酒をやめる!アルコールを飲むと眠れるは嘘
- 4.13 睡眠薬に頼らない。
- 4.14 夕食は就寝3時間前までにすませる
- 4.15 快眠入浴法!お風呂で睡眠の質を上げる
- 4.16 運動を取り入れる!よく眠れる運動と眠れなくなる運動
- 4.17 よく眠れる飲み物で睡眠の質を上げる!正しい飲み方と逆効果な飲み方
- 4.18 就寝1時間前にパソコン、スマホ、テレビは見ない
- 4.19 夜間はブルーライトをカットする
- 4.20 1/fゆらぎ効果の音楽を流して寝る
- 4.21 理想の寝方は仰向け
- 4.22 休日の起床時間はプラス2時間までにする
- 4.23 安眠できる寝室を作る!ぐっすり眠れる部屋作りのポイント
- 4.24 最適なパジャマを選ぶ!パジャマには快眠に導く役割がある。
- 4.25 本当に効果が期待できる快眠グッズを試す
- 4.26 本当に睡眠の質を上げるサプリメント(基準値クリア!)
- 5 睡眠の質を上げると人生が変わる
睡眠の質をチェック!アテネ不眠尺度
睡眠の質をチェックする方法は色々ありますが、ここでは「アテネ不眠尺度」と言われる方法を使います。
アテネ不眠尺度は世界保健機関(WHO)が中心になって設立した「睡眠と健康に関する世界プロジェクト」が作成した世界共通の不眠測定法です。
8つの質問に答えるだけで、今のあなたの睡眠状態をチェックできます。
睡眠の改善に取り組む前に、まずは今のあなたの睡眠の質をチェックしておきましょう!
きっと大半の方が、本来の能力を発揮できていないという結果になるはずです。
-
睡眠の質をセルフチェック!熟睡度がわかるアテネ不眠尺度とは?
続きを見る
睡眠の質を上げたければ「眠気の原理」を知ろう!
人が眠たくなる原理は「体内時計」と「脳内ホルモンの分泌」の2つがあり、それぞれがバラバラに眠気をコントロールしています。
体内時計とは空想上のものではなく、ほぼすべての生物が持っていると言われています。
例えば、お腹が空く時間、眠たくなる時間、トイレに行きたくなる時間、体温が上がる時間など、1日の中である一定のリズムがあなたにもあるはずです。
そして、人が眠くなる睡眠サイクルもあらかじめ体内にセットされています。
もう一つの脳内ホルモンの分泌ですが、これはアデノシンという睡眠ホルモンによるものです。
これらは別々に働いていますが、それぞれを上手にコントロールしないとお互いが干渉して睡眠の質を落とす原因にもなります。
眠気の原理については次の記事で詳しく説明しているのでご覧ください。
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人が眠くなる2つの原理とは?原理がわかると眠気対策と睡眠改善がしやすくなる!
続きを見る
睡眠の質を上げるには?
睡眠の質を上げるには、体内時計にあった生活を送る必要があります。
夜間にメラトニンがしっかりと分泌されたり、コルチゾールが夜に増えないように気を付けたり、就寝時にしっかりと体温が下がるようにしたりと、体内時計を妨げない習慣を取り入れなければいけません。
この記事では具体的にどうすれば良いのかを紹介していきます。
できるところから少しずつ取り入れてみてください。
睡眠の質を上げる方法
それでは睡眠の質を上げる具体的な方法について紹介していきます。
必ずしも順番に読む必要はありませんので、気になるところからご覧ください。
快眠に必要な栄養を摂る
いくら睡眠の質を上げる方法を試しても、快眠に必要な栄養が足りなければ質の高い睡眠は手に入りません。
例えば、睡眠にとって大切なメラトニンは、セロトニンという物質がもとで作られます。
そしてセロトニンはトリプトファンから作られるので、トリプトファンが足りなければメラトニンを分泌させる方法を試しても原料がないので増えません。
タケラボで紹介する快眠のために必要な栄養は次の4つです。
- トリプトファン
- マグネシウム
- GABA
- グリシン
それぞれ科学的に睡眠効果がわかっているものです。
詳しくは次の記事も合わせてご覧ください。
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寝つきと睡眠の質を上げる!快眠に必要な栄養素とは?
続きを見る
睡眠の質を上げる食べ物
快眠に必要な栄養素はどんな食べ物に含まれているのでしょうか?
睡眠の質を上げる食べ物については次の記事でまとめているので、少しずつでも取り入れるようにしてみてください。
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朝スッキリ!夜はぐっすり。睡眠の質を上げる食べ物とは?
続きを見る
ただ、トリプトファンについては食べ物で必要量を十分とれますが、マグネシウム、GABA、グリシンは食事だけではなかなか難しいです。
これら3つは必要に応じてサプリメントを利用すると良いです。
サプリメントについては、選び方も重要なので後ほど説明します。
朝起きたら太陽の光を浴びる!朝の目覚めで夜の睡眠の質が決まる
夜の睡眠の質は朝の目覚め方で決まるといっても過言ではありません。
睡眠の質を上げるには体内時計にあった生活が大切だとお伝えしました。
実は私たち人間に備わっている体内時計は24時間きっかりではなく、平均24時間15分のリズムで刻んでいることがわかっています。
つまり、そのままだと日を追うごとに生活のリズムがズレていくということです。
太陽の光には脳の視交叉上核という部位を刺激して、体内時計をリセットする働きがあります。
朝の決まった時間に太陽の光を浴びることで、体内時計のズレが解消され、正確な24時間周期の生活リズムを刻めるようになります。
朝の決まった時間に体内時計をリセットすることで、夜の決まった時間にメラトニンなどが分泌されてぐっすりと眠れるようになります。
夜の睡眠は、朝の起床でほぼ決まります。
夜の睡眠を改善したければ、どれだけ朝スッキリと同じ時間帯に起きれるかがカギを握っています。
朝起きたらとにかくカーテンを開けて太陽の光を浴びる!
まずはこれを習慣にしてみてください。
朝起きたらコップ一杯の水を飲む
ひとは寝ているときに約300mlの汗をかきます。
朝一の水には水分補給の役割と、自律神経のバランスを整えてスッキリと目覚めやすくする働きがあります。
他にもイライラが減る、腸が刺激されて代謝があがる、便秘改善など嬉しい効果があります。
お茶やコーヒーのようにカフェインを含む飲み物ではなく、水を飲むようにしてください。
また、冷たすぎる水は腸を冷やしてしまい代謝が下がる原因にもなるので、常温か白湯で飲むと良いですよ。
朝5分のシャワーが自律神経のスイッチ
「なかなか眠たくて起きれない…」といったときの裏ワザが朝5分のシャワーです。
人がリラックスしたり、活動的になるのには自律神経というものが関係しています。
自律神経には活動的になる交感神経と、リラックスした状態になる副交感神経があります。
そして、交感神経と副交感神経はシーソーのように、どちらかが優位になるともう一方は下がるといった特徴があります。
寝ているときには副交感神経が優位になり、朝からお昼にかけて交感神経が優位になります。
副交感神経から交感神経に切り替わる寝起きのタイミングは、まだ頭がスッキリとしていなくて起きるのがツライです。
そこで、強制的に交感神経のスイッチを入れて頭をスッキリとさせるのが朝のシャワーです。
ちょっと熱めの温度(40~42℃)を3~5分全身に浴びると効果的です。
朝食はしっかりと噛んで食べる!
夜の睡眠を左右する物質「メラトニン」は「トリプトファン⇒セロトニン⇒メラトニン」という順番に作られます。
つまり、朝のうちにトリプトファンを摂って、日中にたくさんセロトニンを分泌することで、メラトニンの分泌がスムーズになります。
トリプトファンを含む食べ物については「睡眠の質を上げる食べ物とは?」を参考にしてください。
朝からガッツリ食べるのが難しい場合は、食パンに牛乳、バナナを添えるくらいでも良いです。
トリプトファンはビタミンB6と一緒に摂るとセロトニンの分泌を促します。
バナナにはトリプトファンとビタミンB6の両方が含まれているのでお勧めです。
また、物を噛む咀嚼のようなリズム運動にはセロトニンの分泌を促す効果があります。
食パン、牛乳、バナナの組み合わせは、栄養補給+リズム運動のダブル効果でセロトニンの分泌を促進します。
朝のコーヒーは9時以降まで我慢する
この記事をご覧の方の中にも、朝の眠気覚ましにコーヒーを愛用している人は多いと思います。
私も毎朝コーヒーを飲んでいましたが、アメリカの神経科学者であるスティーブミラー氏の発表を知ってから朝一のコーヒーをやめました。
本来人間は、日中のストレスに対応するようにコルチゾールといわれるストレスホルモンが分泌されます。
コルチゾールは朝の8~9時に活発に分泌されますが、このタイミングより前にコーヒーを飲むとコルチゾールの分泌が阻害されてしまうというのです。
コルチゾールの分泌が阻害されると日中のストレスに上手く対応できなくなり、日中のパフォーマンスの低下、不眠の原因にもなります。
毎朝コーヒーを飲んでいる方は、9時までは我慢するようにした方が良いでしょう。
コーヒーナップ!計画的な昼寝で夜の睡眠の質を上げる
昔から昼寝をすると「夜寝つきが悪くなる」と言われてきました。
ただ、この常識は今では正しいとは言えません。
入浴や運動と同じように昼寝もやり方次第で夜に寝つきが良くなったり悪くなったりするからです。
30分以内の昼寝をした時としない時とでは、前者の方が夜の寝つきが良くなったという研究も報告されています。
また、昼寝には夜の睡眠だけではなく、日中の脳機能を高める効果もあります。
下の記事で昼寝の効果と、正しい昼寝・間違った昼寝について紹介しているので合わせてご覧ください。
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【NASA実証】最適な仮眠は何分?脳機能を高める仮眠の仕方とは?
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コーヒーは14時以降飲まない
上手く使うと眠気対策の強い味方になってくれるコーヒーですが、コーヒーに含まれるカフェインの半減期は一般的に5~7時間と言われています。
特に外食などでは夕食時にコーヒーを飲む方も多いかと思いますが、この時間帯のカフェイン摂取は夜の睡眠の妨げとなります。
学術誌『 ジャーナル・オブ・クリニカル・スリープ・メディスン』でカフェインと睡眠の関係について次のような研究結果が掲載されました。
複数の被験者に寝る間際、寝る3時間前、寝る6時間前にカフェインを摂取させたところ、全員の睡眠の質が大幅に低下した。
つまり、寝る直前だけではなく、6時間前にカフェインを含むコーヒーや紅茶、お茶などを飲めば夜の睡眠に大きく影響することがわかりました。
コーヒーは14時までと決めて、どうしても飲みたい場合はカフェインレスコーヒーなどにしてみてはいかがでしょうか。
階段を使ってセロトニンの活性化
14時以降に眠たくなったらコーヒーに頼らず、リズム運動をするようにしましょう。
首を回したり、深呼吸、階段などのリズム運動でセロトニンの分泌が活性化されます。
セロトニンが分泌されるとドーパミンやノルアドレナリンなどのバランスがよくなり集中力アップにも繋がります。
また、日中にセロトニンをたくさん分泌することで、夜に睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が促進されて寝つきが良くなったり、睡眠の質が改善されます。
だいたい5分ほどのリズム運動でセロトニンの分泌が活発になります。
眠たくなったり、同じ姿勢で仕事をする時間が長い時は、階段を使ったり、首を回したりなどリズム運動を取り入れるようにしましょう。
セロトニンについてもう少し詳しく知りたい場合は「幸せホルモン【セロトニンとは?】どこよりも簡単に効果を解説!」もご覧ください。
帰宅時の電車で居眠りをしない
仕事帰りの電車でついウトウト…
残業の多いサラリーマンであれば誰しもが経験したことがあるのではないでしょうか。
別記事「人が眠くなる2つの原理とは?」でご紹介していますが、人が眠たくなる原因の一つに睡眠物質「アデノシン」の蓄積があります。
日中に仕事でクタクタになった上に、帰宅することにはアデノシンの量もかなり蓄積されています。
さらに電車の揺れには睡眠作用のある「1/fゆらぎ」が含まれているのでウトウトしてしまうのも無理がありません。
※1/fゆらぎについては後ほど説明します。
ただ、ここで居眠りをしてしまうと、せっかく夜の睡眠のためにたまったアデノシンの量が減ってしまい、夜の寝つきに影響してしまいます。
眠気がひどくて帰宅するのが困難な場合は20分以内の仮眠をとりましょう。
そうでなければ、椅子に座らずに立つなど、姿勢を変えて眠気が収まらないか試してみましょう。
帰宅時にコンビニで立ち読みしない
夜間にコンビニの前を通ると、遅い時間でも立ち読みをしているサラリーマンやOL、学生の姿をよくみかけます。
彼らにとっては1日頑張った自分へのご褒美であったり、リフレッシュタイムなのかもしれません。
読書にはリラクゼーション効果があるので素晴らしい習慣ではありますが、ただ読む場所が悪いです。
一般的に夜間に100ルクス以上の明るさにさらされると睡眠物質「メラトニン」の分泌が抑制されると言われています。
コンビニのライトはとても明るく、500~1,000ルクスほどの明るさがあります。
部屋の蛍光灯の明るさがだいたい100~200ルクスなので、コンビニのライトの明るさがどれほど明るいかがわかると思います。
コンビニのライトはメラトニンの分泌を抑制して夜の睡眠の妨げになります。
コンビニでの立ち読みはやめて、本や雑誌は買ってでも家で読むようにしましょう。
お酒をやめる!アルコールを飲むと眠れるは嘘
アルコールを飲むと寝つきがよくなる、さらにはぐっすりと眠れると信じている人がいますが、これは両方間違いです。
アルコールを摂取して眠った人の脳はを調べると、自然な睡眠の脳波ではなく、軽く麻酔をかけられた状態に近いと言われています。
アルコールには利尿作用があるので夜中に目が覚める回数が増えたり、ストレスを軽減する働きがあるレム睡眠の割合が減ることがわかっています。
また、寝ている間もアルコールを体内で分解して排出するのに、肝臓と腎臓が何時間も働くことになります。
アルコールは確実に睡眠の質を下げます。
お酒を飲む習慣がある人は、少しずつでも量を減らしていくところから始めてみてください。
睡眠薬に頼らない。
不眠治療などで本当に薬が必要な方は医師と相談しながら進めなければいけませんが、睡眠薬もアルコール同様に、睡眠の質を上げる効果はありません。
睡眠薬を飲むと眠りにつくまでの時間は早くなりますが、睡眠時の脳波は通常の睡眠時に見られる脳波とは異なります。
睡眠薬は薬なのでそれなり副作用もあります。
例えば、日中にボーっとして頭が働かなかったり、日中に眠気がきたり、さらには記憶の定着が低下するという研究結果もあります。
さらに日中に眠気がくるとカフェインに頼って一日を乗り切る。
するとカフェインによって夜に眠れなくなり、また睡眠薬に頼ってどんどん睡眠の質が落ちていくといった負のスパイラルに陥る可能性があります。
今の睡眠薬は昔と違って命に直接影響するような副作用はほとんどありません。
そのため、心療内科などで最近眠れないと相談すると、「とりあえず睡眠薬を出しておきますね。」と安易に処方されます。
睡眠薬を飲むことで不眠がヒドクなる場合があるので、もし現時点で睡眠薬を使っているなら、本当に必要なのかを医師と相談してみてください。
ただくれぐれも個人の判断で使用をやめるのはNGです。
夕食は就寝3時間前までにすませる
ぐっすりと質の高い睡眠をとるためには、体の中の体温(深部体温)が下がる必要があります。
食後は消化活動のために内臓が働くので体温が下がりにくくなります。
快眠のためには、夕食は就寝3時間前までに済ませるようにしましょう。
もしどうしても寝る前にお腹が空いたときは、フルーツやヨーグルトなどの軽食をとるようにすると良いです。
快眠入浴法!お風呂で睡眠の質を上げる
正しい入浴には、副交感神経の働きを促して睡眠の質を上げてくれる効果があります。
ただ入浴の仕方次第では逆に眠れなくことがあります。
ここでは間違った入浴と、寝つきを良くして深い睡眠に入るための快眠入浴法について紹介していきます。
入浴は睡眠改善効果が大きいので是非取り入れてみだください。
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「お風呂に入ると眠れない」は半分正解で半分間違い!快眠に導く入浴法とは?
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運動を取り入れる!よく眠れる運動と眠れなくなる運動
運動には、深部体温を温めたりストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を抑える効果があり、睡眠の質に大きく関係しています。
ただ運動はやり方によっては睡眠の質が上がりますが、逆に眠れなくなってしまうこともあります。
睡眠の質を上げてよく眠れるようになる運動と、逆に眠れなくなってしまう運動についてチェックしておきましょう!
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なぜ運動をするとよく眠れるの?睡眠の質を上げる運動と眠れなくなる運動の違い
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よく眠れる飲み物で睡眠の質を上げる!正しい飲み方と逆効果な飲み方
寝る前に温かい飲み物を飲むと副交感神経が働いて睡眠に入りやすい状態になります。
そのため寝る前にホットミルクを飲めば寝つきがよくなるという情報をよく見かけますが、どうやらそうとは限らないようです。
これまでの睡眠の常識として、寝る前に温かい飲み物を飲むと眠りやすくなると言われてきました。
ただ現在の常識では、寝る前に冷たい飲み物を飲むと寝つきがよくなると言われています。
いくら睡眠効果のある飲み物でも、飲み方を間違うと逆効果になってしまいます。
ここでは睡眠の質を上げる飲み物と、よく眠れる飲み方について紹介しています。
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寝る前のホットミルクはNG?よく眠れる飲み物と飲み方とは?
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就寝1時間前にパソコン、スマホ、テレビは見ない
九州大学の樋口教授によると、夜間にコンピューターディスプレイを長時間見ることでメラトニンの分泌が抑制され、体温低下が起きづらくなり、眠気が出づらくなると報告しています。
またスマホのゲームやYouTubeの動画などは覚醒作用のあるドーパミンを刺激する原因にもなるので、遅くとも睡眠1時間前はこうした電子機器の使用は控えた方が良いです。
睡眠前の1~2時間は明るい物を見ず、薄暗い部屋で過ごすことでメラトニンの分泌は高まります。
夜間はブルーライトをカットする
スマホやパソコン、テレビなどに含まれるブルーライト(青色光)には、メラトニンの分泌を抑制する作用があります。
ある研究では、就寝1時間前にブルーライトを50%カットする眼鏡をつけてスマホを触ったグループと、普通の眼鏡をかけたグループにわけました。
3日目までは睡眠の質に違いはでませんでしたが、4日目に入ると普通の眼鏡をかけたグループでは睡眠の総時間が減り、目覚め内で眠り続けている時間(最長睡眠時間)も短くなりました。
夜間にスマホやパソコンを使用する場合は、ブルーライトカットの眼鏡をかけるか、ブルーライトカットのアプリなどもあるので試してみてください。
1/fゆらぎ効果の音楽を流して寝る
「1/fゆらぎ」とは脳に心地よい刺激を与えるゆらぎの一種で、自然界に多く存在することがわかっています。
例えば、時計の秒針のように「チク・タク・チク・タク…」と規則的に音が鳴り続けつのに対して、波の音は「ザバーン……ザバーン……ザババーン!…ザバーン…」というように、規則的なリズムと不規則なリズムが混在しています。
「1/fゆらぎ」とは、波の音のように「規則的な中にも不規則が混在している “ゆらぎ”」のことを言います。
1/fゆらぎを含むBGMを就寝時に聴くと、脳の視床下部に作用し、自律神経を整える効果があります。
簡単に言うと、就寝時に1/fゆらぎを含む音楽や音を聴くと、寝つきがよくなり、ぐっすりと眠れるようになります。
1/fゆらぎ効果のあるyoutube音源を下のページで紹介していますのでよければ就寝時に活用してみてください。
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【睡眠音楽おすすめ】自律神経を整えて快眠に導く「1/fゆらぎ」特集!
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ちなみに1/fゆらぎは音だけではなく、電車や車の揺れ、ロウソクの炎の揺れなども含まれます。
「1/fゆらぎ」の詳細については「1/f ゆらぎ」とは?でも紹介しているのでよければご覧ください。
理想の寝方は仰向け
就寝時の寝方として、「どの姿勢で寝れば良いの?」という疑問は誰しもが持っているのではないでしょうか?
正直なところ、視点によっては仰向けが良いと言われたり、横向きが良いと言われたりします。
これはその人が持っている体質や病気などによって変わってくるからです。
健康体の人であれば、一番体への負担が少ない仰向けが理想と言われています。
あなたにとってどの寝方がよいのかは次の記事をご覧になって確認してください。
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姿勢別!体にいい寝方とは?睡眠の質を上げる寝方のコツを紹介!
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休日の起床時間はプラス2時間までにする
週末の夜も普段通りの時間に寝るのが理想ですが、つい夜更かしをしたくなる場合もあるかと思います。
また平日の疲れをリセットするために休日くらいはゆっくりと休みたいという方もいるでしょう。
ただ起床時間は平日と同じ時間か、それプラス2時間までにとどめましょう。
それ以上長く眠ると体内時計に影響して次の日が余計にツラくなります。
こちらについては次の記事も合わせてご覧ください。
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休み明けの体調不良や憂鬱な気持ちは休日の過ごし方で決まる!簡単にできる対処法とは?
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安眠できる寝室を作る!ぐっすり眠れる部屋作りのポイント
睡眠の質を高めるうえで、寝室の環境つくりや、夜間に過ごす部屋の環境づくりはとても大切です。
安眠できる環境づくりでは「光」、「音」、「香り」、「温度」、「空気」の5つがポイントとなります。
次の記事では5つのポイントを踏まえて、寝室と夜間に過ごす部屋の環境づくりについて紹介しています。
科学的根拠のある方法なので、少しずつ取り入れてみてください。
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【根拠あり】安眠できる寝室の条件と、ぐっすり眠れる部屋作り
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最適なパジャマを選ぶ!パジャマには快眠に導く役割がある。
あなたは寝るときにどのような服装で寝ていますか?
夏はTシャツに短パン、冬はジャージやスウェットという方は意外に多いのではないでしょうか。
ただ、パジャマ1つで睡眠の質は確実に変わります。
パジャマには眠中に起こる体の変化や環境に対応し、朝まで気持ちよく眠れるようにする役割があります。
例えば、ワコールとオムロンがおこなったパジャマと睡眠に関する調査では、パジャマを着たときは寝つくまでの時間が9分縮んだ。
また、夜中に目が覚める回数が約15%も減ったという結果が報告されています。
寝つきに関しては、睡眠薬でも10分から20分と言われているので、パジャマの効果がいかに大きいかがわかります。
次に記事でパジャマ選びのポイントをご紹介していますので合わせてご確認ください。
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パジャマの選び方一つで睡眠の質は上がる!パジャマ選びのポイントとは?
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本当に効果が期待できる快眠グッズを試す
快眠できる環境を作るには快眠グッズを上手く利用するのも有効です。
ここでは睡眠の改善効果が報告されている事柄に関するグッズを紹介していきます。
ボリュームが大きいので次の記事をご覧ください。
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本当に睡眠の質を上げる快眠グッズ!睡眠薬なんてもういらない!
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本当に睡眠の質を上げるサプリメント(基準値クリア!)
ここで紹介するサプリメントは睡眠効果があると言われている摂取量を食事だけではとるのが難しいものに絞っています。
ストレスが多かったり、生活リズムや食生活が乱れている人であれば、大半の方が1~3週間ほどで変化を実感できるでしょう。
ただ、あくまでもサプリメントは最初のきっかけに使っていただければと思います。
ストレスや不安を受け流せる思考が身につき、規則正しい生活リズムが身についてくるとサプリメントなしでも質の高い睡眠を保つことができるようになります。
いきなり思考を変えたり生活リズムを変えるのは難しいので、最初のうちはサプリメントに頼るのが睡眠の質を上げるのに効率的です。
ただ、サプリメントは選び方をしらないとお金をドブに捨てることになりかねません。
次の記事をご覧になっていただければわかりますが、マグネシウムなんかはほとんどのサプリメントが効果なしです。
大手メーカーだからといって効果が期待できるというわけではありません。
サプリメントの選び方からお勧めのサプリメントまで研究結果をもとにご紹介しています。
もう、ランキングサイトなどに惑わされて効果のない物を試すのはやめましょう。
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基準クリア!本当に睡眠の質を上げるサプリメント!選び方からお勧めまで公開!
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睡眠の質を上げると人生が変わる
きっと多くの人が新しいことに挑戦したり、時間に追われたときに削ろうとするのが睡眠時間ではないでしょうか。
普段7時間寝ている人であれば、1時間だけ睡眠時間を削って時間を作ろう。6時間も寝れば十分だろうと考える人は多いと思います。
ただ冒頭でも説明したように6時間睡眠を14日間続けると、脳のパフォーマンスは2日間徹夜している状態と同じレベルまで下がります。
しかも本人はパフォーマンスが下がっている自覚がありません。
ただここで勘違いしてほしくないのが、「睡眠時間が長い=良い睡眠」というわけではありません。
無駄に長い睡眠は逆効果に働きます。
あなたの体内時計にあった生活習慣を取り入れ、その日のうちに疲労や睡眠負債などをクリアにしてくれる睡眠こそが質の高い睡眠と言えます。
今回ご紹介した方法の大半が体内時計に働きかけてあなたの睡眠の質を上げてくれます。
睡眠時のレム睡眠にはストレスや不安をケアする働きがあります。
睡眠によって鬱を抑える働きがあります。
- 睡眠には記憶の定着と統合をする働きがあります。
- 睡眠には集中力や注意力といった脳機能を回復する働きがあります。
- 睡眠にはインスリンとグルコースのバランスを良くして太りにくい体質を作る働きがあります。
- 睡眠は太りにくい体質を作るとともに食欲を正常化する働きもあります。
- 睡眠には高血圧を予防して、心臓の機能を正常に保つ働きがあります。
- 睡眠には免疫力を高めて病気になりにくくする働きがあります。
- 睡眠には成長ホルモンの分泌を促して、内臓や肌の修復、アンチエイジング機能があります。
- 睡眠には運動機能を高める働きがあります。
これ以外にも睡眠は私たちに素晴らしい影響を与えてくれます。
周りが軽視しがちな睡眠にちょっと意識を向けるだけで、周りが犠牲にしている睡眠の効能をあなただけが手に入れることができます。
周りが徹夜と変わらない脳のパフォーマンスで作業に取り組んでいる間、あなたはぐっすりと眠って短時間で質の高いパフォーマンスを発揮することができます。
タケラボでは、集中力や記憶力、ストレス対策などいろんな情報を発信していますが、その一番の土台となるのが睡眠です。
睡眠の改善は効果が大きい上に、今日からでも始められるので、あなたにもぜひ睡眠を味方につけて毎日をハイパフォーマンスで過ごしていただければ幸いです。
タケラボでは心理学や脳科学を使った生活に役立つ情報を中心に発信しています。
よければ他の記事もご覧ください♪
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