- 休日くらいはゆっくりと休みたい
- 仕事や学校の疲れをとりたい
- 翌週に備えて寝だめしたい
疲れた体を癒すため、週末の休みに寝だめをする人は多いのではないでしょうか。
今回は寝だめに関する研究をもとに「寝だめの効果」について紹介していきます!
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寝だめに効果はあるの?
まず寝だめについて勘違いしている方が多いので簡単に説明しておきます。
寝だめとは「今後起こるであろう睡眠不足に対して事前に睡眠を蓄えておくこと」です。
過去の疲労を回復するために休日にたくさん寝ることは厳密には寝だめとは言いません。
では、未来の疲労に備える寝だめと、疲れた体を回復する睡眠には効果があるのか両方見ていきましょう!
寝だめはできない
結論から言うと、寝だめをしても翌週の睡眠に対する蓄えができないことは生理学的に証明されています。
つまり、寝だめには効果がないということです。
しかし休日に十分な睡眠をとることで過去に蓄積されている睡眠不足や睡眠の負債は解消できることがわかっています。
ただこれも限度によります。
週末の睡眠時間の限度はどれくらい?
人のカラダには体内時計というものがあります。
これは朝起きて日光を浴びることによってその日の体内時計が決まると言われています。
つまり起きた時間によって「眠たくなる時間」が決まります。
平日は夜中の12時に寝て6時におきる人が、休日になると朝の9時まで寝てしまうと普段よりも3時間も体内時計がズレてしまいます。
この状態で翌週を迎えてしまうと夜中の3時に起きて会社に行くのと変わらないほどパフォーマンスが落ちてしまいます。
ただ、先ほどお伝えしたように休日に十分な睡眠をとることは蓄積された睡眠不足を解消する役割もあります。
では週末の睡眠時間はどれくらいにすればよいのでしょうか?
普段の体内時計にそれほど影響を与えないようにするには、普段の起床時間+2時間ほどだと言われています。
週末の休みではなく、毎日しっかりと睡眠をとることが大切
健康面はもちろんですが、仕事が忙しい人こそ週末の休みに頼らず毎日しっかりと睡眠をとることが大切です。
集中力は回復できない
週末に十分な睡眠をとることで体の疲れをとる効果は期待できます。
しかし日々の睡眠不足によって低下してしまった集中力などは回復できないことがペンシルバニア大学の研究でわかっています。
<研究内容>
13日間の間に次のような順番で睡眠をとっていました。
- 8時間睡眠を4日
- 6時間睡眠を6日
- 10時間睡眠を3日
それぞれの段階でのストレスホルモン、脳波、注意力や集中力など認知機能の状態を検査しました。
すると8時間睡眠から6時間睡眠に変わった段階でストレスホルモンが上昇、脳波の異常、注意力や集中力の低下がみられました。
そして6時間から10時間に睡眠時間を増やすと、ストレスホルモンは減少し、脳波は正常に戻りました。
ただ、注意力や集中力といった認知機能だけは回復しないという結果がでました。
寝だめの効果についてのまとめ
寝だめをすることで、今後起こるであろう睡眠不足を補う効果はありませんでした。
また、週末に十分な睡眠をとることは過去の疲れには対応できますが、落ちてしまった集中力を回復することはできません。
当然ですが集中力が落ちた状態で仕事をすると、ドンドン効率が悪くなり多忙な日々に追われることになります。
平日忙しくて時間に追われている人こそ、毎日の睡眠をしっかりととって脳のパフォーマンスを上げることが大切になります。
寝だめという考えは捨てて毎日の睡眠を見直してみましょう!
それだけでグッ!と効率はあがりますよ♪