運動がストレス解消やストレス耐性に効果的なのかメカニズムを紹介

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なぜ運動がストレス解消やストレス耐性に効果的なのかメカニズムを紹介!

昔から「運動すると汗をかいて気持ちもスッキリとする!」というのは聞いたことがあるかと思います。

ただこれだとあまり説得力がなくて、大半の方が運動をしようという気持ちにはなれないのではないでしょうか。

近年では科学的研究によって、なぜ運動がストレス解消やストレス耐性をつけるために良いのかがわかっています。

この記事ではできるだけわかりやすく、運動がストレスに与える影響のメカニズムを紹介します。

読み終える頃には、なぜ運動がストレス解消やストレス耐性にこれほど注目されているのかが納得できますよ!

 

 

運動がストレス解消とストレス耐性を強くするメカニズム

 

運動は回復システムのスイッチ役

運動は回復システムのスイッチ役

本来人間の脳はストレスを受けると一時的に傷つき、時間の経過とともに傷つく前よりもパワーアップして回復します。

これを神経科学では「ストレス免疫」と呼ばれます。

※詳しくは別記事「ストレスで脳は委縮する!認知機能に与える影響と回復する方法とは?」をご覧ください。

 

ただ、仕事やお金、人間関係といった社会的ストレスはいつまでもズルズルと引きずりやすい性質があります。

この背景には、脳はストレスが解消するまでエネルギーをストレスのために使い、ストレスに関係ない情報をブロックするようになっています。

ストレスに関係のないことを記憶しずらくなり、さらにはストレスに関係のない記憶を呼び起こしにくくなります。

 

さらに脳は目の前で起きていることと、想像を区別できないので、嫌なことを思い出すだけで脳を傷つけます。

 

つまり、ストレスが慢性的になると脳が回復するタイミングがなく、脳を傷つけ続け、最終的には細胞が死滅してドンドン脳が委縮していきます。

 

ストレスにより脳が委縮する部位の一つが前頭前野(ぜんとうぜんや)と呼ばれる、思考や判断、感情のコントロールなどを司る部位です。

前頭前野が委縮することで益々ストレスを受けやすい体質になり、負のスパイラルに陥ってしまいます。

 

ここで活躍するのが「運動」です。

運動とストレス

 

運動も脳を傷つけるストレスの一種ですが、特に有酸素運動による軽度のストレスは脳の回復システムにスイッチを入れてくれます。

回復システムにスイッチが入ると、BDNFやIGF-1、FGF-2、VEGFといった成長因子が増加します。

 

ここでは詳しい内容は省略しますが、これらが増えることで傷ついた神経細胞を修復し、エネルギー供給を整備してくれます。

またストレスホルモンであるコルチゾールが増えすぎないよう調整したり、必要に応じて幸福物質であるドーパミンやセロトニンの分泌をおこなったりしてくれます。

脳内の交通整備と工事役のような物質が増えるとイメージすればわかりやすいかと思います。

 

こうした成長因子は脳だけではなく、身体を動かすことで筋肉の収縮によっても生成されます。

運動がストレス耐性を強めるのに最高だと言われるのは、こうした成長因子を増加させるのに一番効果的な方法だからです。

 

このように運動により回復システムを作動させることで、脳は傷つく前よりも強く回復し、細胞レベルでストレスに強くなります。

これが運動がストレス耐性を強くするメカニズムです。

 

ストレス解消については諸説ありますが、運動によって分泌される物質が大きな影響を与えているようです。

 

運動によって抗不安物質が分泌される

運動によって抗不安物質が分泌される

運動によって筋肉が動くと、トリプトファンという物質が脳に入っていきます。

このトリプトファンは気持ちを安定させる「セロトニン」の原料となり、運動をすることでセロトニンの分泌量が増えます。

 

また運動をするとセロトニン以外にも癒し成分であるGABA(ギャバ)が分泌されます。

多くの抗不安薬でもGABAに働きかける物が多く、GABAが分泌されることで不安な気持ちが抑制されます。

 

さらに運動をすると心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)と呼ばれる、鎮静作用のある物質が分泌されます。

ANPはストレスによって上がった心拍数を下げて身体の興奮状態を抑える働きや、不安という感覚まで抑える働きがあります。

そして運動により体の緊張がほぐれると、脳は心配や不安を感じにくい状態になります。

 

このように運動をすることで不安やストレスを緩和する物質が多く分泌されます。

 

ちなみに運動は軽度のストレスや不安だけではなく、うつ病にも効くことがわかっています。

運動には抗不安薬と同等の効き目がある上に、再発する確率は前者の方が低いという報告もあります。

これだけでも運動が精神に与える影響の大きさがよくわかりますね。

 

運動する時間がない!意欲がわかない!そんなときは?

運動する時間がない

運動ときくとハードルが高いように感じますが、ストレスに良い運動は1日30分ほどの有酸素運動です。

しかも毎日おこなう必要はなく、週に2~3回で良いといわれています。

 

またジョギングや水泳といった本格的なものではなく、軽いウォーキングでもストレスに効果があることは数々の研究で証明済みです。

 

ただそれでも「忙しくて運動する時間がない!」、「運動する意欲がわかない!」という方もいらっしゃるかと思います。

そんなときは運動しようとは思わず、普段の行動を少しだけ変えてみてください。

 

例えば、エレベーターを使わずにできるだけ階段を使う。

歩くときはいつもより歩幅を広くして、心持ち早歩きにする。

駅までバイクを使っているなら自転車に変えてみる。

 

そして、少しずつ体を動かすことに慣れてきたら、休日だけでも1日30分ほどまとまった時間をとってウォーキングをしてみる。

 

これらを2~3ヶ月間意識するだけでストレスに対する捉え方が変わってきます。

是非参考にしてみてください。

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