ガムを噛む咀嚼には脳機能(集中力や記憶力など)を高める効果があることはいくつもの研究で報告されており、ある研究では集中力が38%も上昇したそうです。
ただ、ガムの選び方によっては逆に集中力を下げてしまうことをご存知ですか?
今回は集中力を高めるガムの選び方と噛むタイミング、ガムによる集中力が持続する時間などを研究結果をもとにガムの効果的な使い方を紹介します。
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集中力を高める効果的なガムの使い方
それでは効果的にガムを使って集中力を高める方法についてご紹介していきます。
なんといっても選ぶガムを間違えてしまうと集中力が下がる原因にもなるので、まずはガムの選び方から見ていきましょう!
集中力を高めるガムと集中力を下げるガム
脳の栄養は糖分ですが、甘いものを食べると良いというわけではありません。
ガムだけに限らず、食べ物が集中力に与える影響には血糖値が関係してきます。
血糖値と集中力の関係については「集中力を高める食べ物と持続しやすい食べ物とは?食べ方のコツも紹介!」で詳しく説明していますのでここでは簡単にまとめますが、集中力を高めるために糖質をとりいれると、糖質は吸収が速いため急激な血糖値の上昇を引き起こします。
するとそれを抑えるためにインスリンという物質が大量に分泌されて血糖値を一気に下げようとします。
このように血糖値の乱高下が起こると脳に必要なエネルギーを安定して供給できなくなり脳機能の低下を引き起こします。
つまり、集中力を高めるには血糖値を乱高下させないガムを選ぶ必要があります。
そこでお勧めなのがキシリトールガムです。
キシリトールガムは普通のガムに比べて糖の吸収が緩やかなので安定して脳に栄養を送ることができます。
またガムの味ですが、コンベントリー大学の研究によるとミント味のガムで覚醒作用が高かったというデータがあります。
ペパーミントは香りを嗅ぐだけでも集中力が高まるというった研究報告もたくさんありますので、集中力を高めたいならメントール系のキシリトールガムがお勧めです。
ガムによる集中力の持続時間
ではガムによる集中力はどれくらいの時間、効果があるものなのでしょうか?
セントローレンス大学の心理学者たちにより、ガムが集中力に与える影響を調べた実験があります。
実験では159人の学生を対象に、ガムを噛むグループと噛まないグループに分け、それぞれ6つのテストを受けてもらいました。
するとガムを噛んだグループは噛まなかったグループに対して、6つのテストのうち5つで驚くほどパフォーマンスが良かったという結果がでました。
また、ガムが集中力に与える持続時間も調べたところ、その効果は20分ほどだということがわかりました。
20分以降はガムを噛んだグループと噛まなかったグループにパフォーマンスの差は見られなかったそうです。
ガムを噛む効果的なタイミング
ガムの咀嚼が集中力や記憶力を高める研究はいくつもあるなか、どのタイミングで噛めば良いのかを調べた研究はほとんどありません。
そこで文京学院大学の東條氏らによって、ガムを噛むタイミングと集中力の関係を調べた実験があります。
実験では、課題前に20分間ガムを噛む、課題中に20分間ガムを噛む、ガムを噛まないグループの3つにわけ、それぞれ計算問題を解いてもらい「解答数・正答数・誤答数への影響」について調べました。
すると、課題中にガムを噛んだグループが最も解答数と正答数が多く、誤答数が少ないという結果になりました。
つまり、ガムを噛むタイミングは集中したい課題に取り組んでいる最中ということになります。
また先ほど紹介したようにガムの持続時間は20分ほどと短いため、集中力が低下したときや苦手な問題に取り組むときにガムを噛むと効果的です。
集中力を高めるガムの使い方まとめ
今回ご紹介したように、ガムで集中力を高めるには、ガムの選び方やタイミングがとても大切です。
他にも集中力の高め方については別記事で紹介していますので是非ご覧ください。
それでは最後に今回のポイントをまとめておきます。
今回のポイント
<集中力を高めるガムの選び方>
- 血糖値の乱高下を引き起こさない
- キシリトールガムは血糖値の上昇が緩やか
- ペパーミントなどメントール系の味は覚醒作用がある
<ガムの持続時間と効果的なタイミング>
- ガムによる集中力向上の持続時間は約20分
- 勉強や仕事など集中したい作業中にガムを噛む
- 集中力が低下してきたり、苦手なことに取り組むタイミングで噛むと効果的